個展を終えて

日本橋三越にての個展が終了しました。
たくさんの方々にお越しいただき、おかげさまで盛会のうちに終了することができました。
特にギャラリートークの際には、台風の影響で天候不良だったにもかかわらず、多くの方で盛り上げていただき、スピーチ・質問コーナーなど本当に楽しい時間となりました。心から感謝したします。

この展覧会では、約三年前から温めていた作品を発表しました。
個展会場に並び、皆様の目にふれ、アトリエで見慣れていた作品もまた新たな輝きをみせてくれたように思います。

この度の皆様の励ましを糧に、これからもより精進していく所存ですので、どうかよろしくご支援賜りますようお願い申し上げます。

最後になりましたが、三越の皆様の気持ちの良いご対応、ご協力、ありがとうございました。 
                          池田清明

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個展が終了し、ほっと一息。
方々よりお運びくださった皆様、諸先生方、本当にありがとうございました。
また、遠方で上京はかなわなかった友人の皆様にも、関東のお友達にハガキをお送り下さったりとたいへん温かいご協力を賜りました。
三越での初の個展を成功させることができましたのも、皆様のご支援のお心あってのこと、家族皆心から感謝しております。

父の文章にもありましたように、このたびの個展に向けて、約三年前より準備をしてまいりました。
絵から自然の清清しさと優しさを感じてもらえる展覧会にしたい。
日本橋三越という老舗デパートでの個展、私が想像するところの三越というデパートのイメージ(伝統を大切にする正統派デパート)からしても、きっと父の作風は合うだろうとはりきっていました。

個展開始の前日、壁に掛けられ、スポットを浴びた作品達は、晴れの舞台にたちとても頼もしく見えました。
アトリエにあり、父がまだ修正を施すかもしれないという状況ではなく、ガラス入りの額縁に入って、立派に一人たたずんでいます。
皆様に見ていただく準備が整った今が完成なのかな、と妙に納得。

写真はギャラリートークの様子。家族応援型。
ギャラリートークの様子。

学校の先生をしていたんだからきっとその場の雰囲気で上手く話すだろうと過信した父は、多くの人で緊張してしまったのか。。。

「話し手ではなく絵描きさんなんだから」や「それもまた自然で先生のお人柄です」などと皆様からの温かいお言葉をいただくことに。
しかし質問コーナーでは多くの手が上がり盛り上がりました。

質問コーナーでは絵を描かれている方からの質問が多く、皆様とても勉強熱心にメモをとったり。

たくさんのお客さんで賑わって嬉しかったです!

この方の質問は、踊りやバイオリンなどの一瞬のポーズをとらえた絵の場合、写真を使っているのかどうか、写真をつかってもいいのかという質問です。
父の答えは、写真を参考にすることもあるし、写真を使う場合はうまく写真を使いましょうということ。

写真は3次元の形を正確に2次元に写すもの。大いに参考になるところもあるのです。
しかし注意しなければならないのは、あくまで写真はカメラの目。
そして人間の目はカメラの目とは違うということ。
具体的な例の一つとして、人間の目が捉える色はカメラの捉える色とは大きく違う場合がほとんどです。その光と影の強さの感じ方も違う。また、人物を写す場合など、少しの角度で頭が大きく写ったり足が長く写ったり。
対象を写すということだけでもこんなに注意点があるのです。
そして実物を前にした感動と、写真を前にした感動が違うのは写真の最大の弱点です。

ご来場いただいた皆様と出会い、お話させていただくのは本当に楽しく、一週間は瞬く間にすぎていきました。
絵を見てくださった皆様の表情、お言葉ひとつひとつに励まされ、勉強させていただきました。そして皆様に絵を見ていただく悦び、達成感はとても大きなもので、父にとってこれからまた元気いっぱいに絵を描く糧となります。

最後になりましたが、三越の皆様、たいへんお世話になりました。
作品を生み出すということや、それを披露すること、そしてまた手放すということ、絵描きが展覧会をするときにはいろんな想いが溢れます。
展示をしてお客様に紹介するという仕事だけでなく、
そのようなことを一生懸命理解しようとしてくださり、私達はとても満たされた気持ちで展覧会を終了することができました。
その気持ちはお客様にもきっと伝わっていることと思います。
ありがとうございました。

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