イギリス写生旅行(コッツウォルズ) Part.2

イギリス写生旅行記 Part.1(まだ読んでいない人はこちらをクリック)に続いて・・・

コッツウォルズに到着して5日目は、朝から良いお天気の、素晴らしい日でした。この日はスノースヒルという、ブロードウェイから、車で5分ほどの隣村へ行きました。コッツウォルズのガイドブックを見て、一番行きたかったのがこのスノースヒルです。

名前の通り、冬には雪が積もってロマンチックなのだとか
名前の通り、冬には雪が積もってロマンチックなのだとか


小高い丘の中腹に、教会を中心としてドーナツ状に数十件の家々が建ち並んでいます。


スノースヒルの集落は、教会の向かいにパブ(日本風に言うと居酒屋)が一件あるだけの小さな小さな村ですが、その形状からも、とても村らしい村だなと思いました。そしてその外側は、なんともすがすがしい、ゆるい丘陵地に牧場がずっとずっと広がっている風景でした。

さわやかな風がふきわたる丘でした

朝から村の風景を一枚描き、午後からは村のはずれに出て、牧場の風景を2枚書きました。
皆で並んで描いていると、羊たちが興味津々で様子を見に来ます。近くまで来てみては離れて、また近くまで来てみては離れて、だんだんと近づいてくるのです。子羊の動作のかわいいことかわいいこと。

真中が清明、右となりの小さいのが沙絵子、左下から母が見ています。
真中が清明、右となりの小さいのが沙絵子、左下から母が見ています。
           どんな子供も怖いもの知らずで好奇心旺盛、親羊より勇敢です。

皆が絵を描いている間、暇な私達は、散歩がてら牧場のあいだの道をずっと歩いていきました。すると馬が放牧されているところに出ました。馬は私達を見つけると、よって来て愛想をしてくれました。

私達のブーツのヒールの音を仲間だと思ったみたいで、翔ってきました。

私達のブーツのヒールの音を仲間だと思ったみたいで、翔ってきました。
スノースヒルの動物たちは、豊かな自然の中で幸せなのでしょう、みんなとても優しくてかわいかったです。

がぶっ!清明ちょっとおどろく。くいしん坊だねぇ。

3日間ブロードウェイとスノースヒルを満喫して、いよいよロンドンへ移動です。
途中、コッツウォルズ一の観光地、バイブリーへより、スワンホテルでアフタヌーンティーを楽しみました。

有名なマナーハウスホテル。バイブリーはまさにおとぎの国でした。
有名なマナーハウスホテル。バイブリーはまさにおとぎの国でした。
ついでに・
スノースヒルの村で出会った犬。友達になった沙絵子はチョコタンと名付けました。翌日もチョコタンに会いにスノースヒルへ行ったけど、チョコタンは飼い主とお出かけの様子で、沙絵子を見つけると駆け寄ってきて顔をペロリとなめると、車に乗って行ってしまいました。

いきなり絡み付いてきたチョコタン。え?私飼い主だった?って思うほどの懐っこさ。


もうひとつおまけ・・

一般的に素晴らしい風景、美しい風景が「絵になる風景」かというと、必ずしもそうではありません。絵は、四角の枠の中にうまく風景をおさめなくてはなりません。そして風景を四角く切り取ったとき、その中の道具立ての配置やバランスが良い(構図が良い)ことは、絵の骨格として、非常に大切なことなのです。特に父は現場で写生をするスタイルで、嘘を描きませんので、自然がそのようにキマッテイル場所を探さなければならないのです。そのような場所が見つかれば、あとは父の目と腕で写し取るだけ。
実はこのスノースヒルの絵、秘密があるのです。
普段父は、Fといって、縦と横の長さが極端には違わないキャンバスの形状を好んで使っています。旅行にもこのFのキャンバスを大きさ違いで何枚か持って行きました。ところがこのスノースヒルは、Fの形ではどうにもうまく構図がキマリません。教会も、左の家々も、向こうに見える丘も魅力的。しょうがないのでF8号を二枚横に並べて描くことにしました。
日本に帰って、キャンバスを張り合わせて真ん中を埋めて、あとは特注の額に入れれば完成です。

本当は真っ二つに分かれていたのです!
↓証拠
裏に牧場の絵が!逆さまだ。こうやって乾かしているのです。
裏に牧場の絵が!逆さまだ。こうやって乾かしているのです。


つづく・・・

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