昨年のコロナパンデミックで、一水会も昨年82回展が中止となりました。一水会は昭和12年に第一回展が開催され、以来今日まで続いています。その間、開催が見送られたのは第二次世界大戦中の昭和19年、20年、昨年はそれ以来三度目の開催見送りでした。
今年出品する作品は、昨年開催を想定し用意していたので、できています。二十代の頃から一水会に出品し始めて以来、搬入日以前に作品ができているなんてことは初めてです!
そこで今回は、その作品について前もってブログで発表しようと思い立ちました。展覧会前にブログで発表するというのは、まるで映画の前宣伝のようです。
この絵のストーリーを知っていただいた上で絵を鑑賞していただくというのも、いつもと違った面白みがあるのではないかと思います。展覧会場で初めて見た方が驚きがあるという考え方もありますが、このような発表のしかたも悪くないでしょう。
次女沙絵子は、大阪芸大の日本画科にすすみ、大学院まで終了しました。沙絵子が絵を描く姿は何度か大作にも描いています。
以前は室内で描く姿でしたが、今回は屋外でスケッチをしている姿を描きました。
我が家の裏山は、鎌倉市の緑地指定帯になっていて桜の大木が何本もあり、春は居ながらにして花見ができます。桜が終わったのち、その下にシャガが群生し、白い絨毯ができています。
初夏の午後、緑蔭の中、木漏れ日がモデルを照らし、絵になる情景を発見し、これを描くことに決めました。それから1ヶ月半、この場所に100号のキャンバスを運び制作をしました。シャガの花が終わり、下草が次第に伸び、光の差し方も変化します。その変化を追いかけながら描き上げました。
制作途中の動画をご覧ください。鳥のさえずりと樹木の間を抜ける爽やかな風の中での制作は、とても気持ちの良いものでした。
深い緑を背景に、木洩れ陽に照らされるモデルの肌色や、ブラウスの白とのコントラストが印象的で、それを追求し完成としました。
完成
第82回一水会展概要
本展
期日: | 2021年9月19日(日)-10月5日(火) ※最終日は13時札止め14時閉会。 9月21日(火) 10月4日(月)は休館日 |
会場: | 東京都美術館(ロビー階、第1・第2・第3・第4展示室) |
入場料: | 800円(学生無料) |
大阪展
期日:2021年11月9日(火)-14日(日)
会場:大阪市立美術館
金沢展
期日:2021年11月24日(水)-11月28日(日)
会場:金沢21世紀美術館
名古屋展
期日:2021年11月30日(火)-12月5日(日)